現在の資産状況(2018/8末)- 米国一強の世界到来

前半はトルコリラ暴落を機に世界中の新興国で株や債券が下落、米国に資金が還流してドルが高騰、新興国通過が下落、米国も軟調に。還流した資金が米国債に流れ込み、長期金利下落…と、とにかく急展開でした。

月後半は比較的落ち着いてきて、米国株も力強さを取り戻し、S&P500は最高値を更新。何やら相場がもう一走りする気配が出てきました。とはいえ、経常赤字の新興国の先行きは不安定であり、中国との貿易戦争も続いています。相場が走った先には何が待っているやら…。

総資産推移(生活防衛資金除く)

資産合計 :84,412,931円(+741,342円
リスク資産:57,346,263円(+2,667,237円

今月から、生活防衛資金を2,000万円→1,000万円に減額しました。連続性を保つため、時系列のグラフ等は過去に遡って変更しています。

先月に引き続き、総資産はそれなりに増加しました。給与で30万、リスク資産増加分で35万、配当で10万程度でしょうか。先月投信を売却して得た現金でいくらか個別株を買い入れたため、また少し無リスク資産は下振れしています。

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投資本の雑な感想:ダンドー/モニッシュ・パブライ

Twitterでアジデン氏が何度も勧めていた本で、著者のモニッシュ・パブライは、バフェットの信奉者として知られたバリュー投資家です。この本、名前を聞いたことはありましたが、実際に読んだことはありませんでした。図書館で調べてみたところ、誰も借りていなかった(悲しい…けど、置いてあるのも不思議)ので、取り寄せて読んでみました。

ダンドーとは

「ダンドー」というインドの言葉は、英語では「ビジネス」と訳されますが、実は単なる「ビジネス」ではなく、彼らがビジネスに対して持っている独特の態度を含んでいます。それは、リスクを最小にしながらリターンを最大にすること。合言葉は「コインの表なら勝ち!裏でも負けは小さい!」

ダンドー投資はバリュー投資の一種

本書の投資スタイルは王道的なバリュー投資で、企業の本質価値を将来取り出し可能なキャッシュの割引現在価値として算出し、取引価値と比較して十分割安であれば(安全域が確保されていれば)投資する、というわりと聞き慣れたものです。

私はグレアムの「証券分析」も未読ですし、こうしたバリュー投資の王道的手法については概要を聞きかじった程度で、具体的な手法はあまりよくわかっていませんでした(どうせ将来キャッシュフローなんかわからんし…みたいな)。

本書では、自身のファンドでの投資経験からいくつかの企業を取り上げ、具体的に企業価値を算定して投資判断する例を示しており、現実での割り切り方を知ることができて非常に参考になりました。

投資有無や投資金額の判断では、今後考えられるシナリオを描き出し、それぞれの損益と実現可能性を導出しているのも興味深いです。バリュー投資家はみんなこんな感じでやってるんですかね?投資金額の決定には、ケリー基準を用いていました。

ダンドーフレームワーク

基本的には先程述べたようなバリュー投資スタイルですが、ダンドーではさらに細かな行動原則として次の9項目が提示され、ダンドーフレームワークと呼ばれています。

  1. 新規ではなく、既存のビジネスに投資する
  2. シンプルなビジネスに投資する
  3. 行き詰まった業界の行き詰まったビジネスに投資する
  4. 永続的な塀を周囲に備えたビジネスに投資する
  5. 厳選した少数に賭ける、大きく賭ける、たまに賭ける
  6. 裁定取引に固執する
  7. 常に安全域を確保する
  8. 低リスクで不確実性の高いビジネスに投資する
  9. 革新的なビジネスよりも成功者をマネたビジネスに投資する

これらはすべて、「コインの表なら勝ち!裏でも負けは小さい!」につながるものです。多少レベル感の違ったものが混じっているように思うので、これらの原則を理解しやすいようにさらに3つに分けて考えてみます。

バリュー投資の基本原則

2. シンプルなビジネスに投資する
4. 永続的な塀を周囲に備えたビジネスに投資する
5. 厳選した少数に賭ける、大きく賭ける、たまに賭ける
7. 常に安全域を確保する

これら4つはバリュー投資の原則を引き継いだものであり、おなじみの話と言っていいと思います。

シンプルなビジネスに絞ることで、企業の本質価値をブレなく正確に算出しやすくする。永続的な塀によって、長期にわたるリターンを保証する。投資価値のあり、信頼できる数少ない企業を見つけたときだけ、大きく賭ける。安全域によって損失の可能性を劇的に減らし、リターンを高める。どれもバフェットが繰り返し述べていることです。

枯れた投げ売りビジネスを狙う

1. 新規ではなく、既存のビジネスに投資する
3. 行き詰まった業界の行き詰まったビジネスに投資する
9. 革新的なビジネスよりも成功者をマネたビジネスに投資する

これらも多くのバリュー投資家が実践してきたことではありますが、パブライは特に既存ビジネス・安定したビジネス・二番煎じのビジネスにより大きな価値を見出しているようです。

これは、自身が新規ビジネスで失敗した経験や、インドの先達たちが行ってきたモーテルや鉄鋼ビジネスからの影響を感じさせます。GoogleとMicrosoftどちらに投資するかといえば、迷いなくMicrosoftと話すほど、パブライの姿勢は筋金入りです(Microsoftは革新は不得意ですが、あらゆる既存ビジネスをマネて打倒する能力を高く評価しているようです)。

不確実性を味方につける

8. 低リスクで不確実性の高いビジネスに投資する

私は個人的に、これがダンドーを凝集した核心的な原則だと感じています。低リスクで不確実性の高いビジネスに投資するということは、要するに「コインの表なら勝ち!裏でも負けは小さい!」を実践しろということで、ダンドーの合言葉そのものです。そして、この「コインの表なら勝ち!裏でも負けは小さい!」の状態は、タレブが導入した反脆弱性(が依拠するオプション性)そのものでもあります。

期せずして立ち現れる反脆弱性

反脆弱性はブラック・スワンのタレブが導入した概念で、ランダム性や変動から利益を受ける性質を持つものです。この性質を得るにはいくつかの方法がありますが、ダンドーフレームワークは反脆弱性に対応するための方法に驚くほど近いです。

  • 冗長性を保つ
    • → 7. 常に安全域を確保する
  • 時の試練に耐えたものを選ぶ
    • → 1. 新規ではなく、既存のビジネスに投資する
    • → 9. 革新的なビジネスよりも成功者をマネたビジネスに投資する
  • 凸効果を受けられるようにポジショニングする
    • → 8. 低リスクで不確実性の高いビジネスに投資する

反脆弱性に関しては、以下の記事(特に「反脆弱になるにはどうすればよいか」)を参照ください。

投資本の雑な感想:反脆弱性(上/下)/ナシーム・ニコラス・タレブ

凸効果を受けられるようなポジショニング

凸効果とは、特定の要素が減少した場合の損失は限定されており、増加した場合の利得は青天井となるようなものです。以下のようなグラフで表すことができます。

こうしたポジションを取ることができれば、変数Xの変動が大きければ大きいほど、すなわち不確実性が高ければ高いほど大きな利益を得ることができるというわけです。

ウォール街はリスクと不確実性を混同する

パブライは、ウォール街はリスクと不確実性を混同する、そこにチャンスがある、といいます。ウォール街の金融理論では、リスクを価格の標準偏差で判断しますが、この場合、価格が上振れする場合でもリスクが大きいということになります。

他方でパブライは、不確実性とリスクを別のものとして扱い、リスクはあくまで損失を被る確率として捉えます(世間ではこっちが主流です)。ウォール街は不確実性とリスクを混同し、単に不確実性が高いものをリスクが高いとして割安に放置しがちなため、そこに大きなチャンスが発生する、というわけです。

また、リスクは(本書で述べられているように)様々な方法で小さくできますが、不確実性をコントロールすることはできません。ウォール街は不確実性とリスクを混同した結果、不確実性をもコントロールしようとしますが、それがブラック・スワンを呼ぶことをタレブもパブライも知っています。だからこそ、不確実性から利益を得る方法が重要なわけです。

まとめ

実際にファンドで使われているというバリュー投資の実例を見ることができるだけでなく、反脆弱性を応用した事業や投資が紹介されており、非常に面白く読むことができました。200ページ程度の薄い本で、表紙もなんだか怪しい雰囲気ですが、バリュー投資の入門書としておすすめできる本です。

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不況時にJ-REITの分配金はどうなるのか

最近Twitterで、配当収入の基盤をREITから通信銘柄に移すことにした、という記事が流れてきました。私は現状、配当(分配)全体に占めるREIT分配金の割合がかなり高いことから、不況時の安定性がどの程度か気になってきたので、事務所系・住居系の代表的なREITに関してリーマンショック前後の状況を調べてみることにしました。

事務所系REITの状況

事務所主体の代表的なファンド、日本ビルファンド投資法人(JBF)のリーマンショック前後の状況を確認してみます。JBFはJ-REITの草分け的存在であり、歴史も長く、信用力もあり安定した投資法人です。

分配金の推移

日本ビルファンド投資法人運用報告書より抜粋

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投資本の雑な感想:ファイナンス思考/朝倉祐介

仕事上、まがりなりにも投資案件の評価が必要になったことから上司が急遽買ってきた本。私は直接携わってないものの、興味があったのでついでに読ませてもらった。著者は自称mixiを立て直した男。

ファイナンス思考とは

この本は、簡単に言うと『日本の企業はPLをよく見せようとしすぎている。より長期の企業価値向上を目指して行動すべき』ということを繰り返し述べている本。そのうえで、日本企業に必要なのは以下の2つとし、これをもとにしたファイナンス思考の必要性を訴えている。

  • 現在を知るための『会計』
  • 未来の戦略を立てるための『ファイナンス』

著者のいうファイナンス思考とは、『企業価値の長期的な向上のために、うまくファイナンス行動(資金調達、資金創出、資本配分、ステークホルダーとの対話)を取ること』と要約できる。

全般的に内容は浅め

しかし、この本では『ファイナンス思考』の実践方法について詳細に述べられることはなく、著者が考えるファイナンス思考を実践した成功企業の例がひたすら示されていく。そこで紹介されているのはAmazon、リクルート、JTなどだが、これらを実際読んでみると、別にファイナンス思考が成功の主要な要因には思えないし、外部情報に基づいているため分析が浅く、あまりおもしろくない。これなら、『バフェットからの手紙』の方がよほどためになる。

著者はmixiを立て直したことが自慢のようで、確かにファイナンス面、企業文化面で支えた側面があるところは間違いないだろうが、これも生存バイアスの範疇を出ていない。同じように頑張っても、mixiでいうところのモンストが生まれずに死んでいった企業など山ほどあるだろう。

ファイナンス思考自体について否定する気はさらさらないが、このテーマだけで一冊書ききるには無理があったのだろうな、と感じざるを得なかった一冊。著者自身もこうした点は自覚しており、企業に必要なもののうち、ファイナンス思考はせいぜい10%程度だと述べており、本書の中でもファイナンス思考に対する温度がまちまちで生煮え感が否めない

なお、この本だけでは会計やファイナンスについてごくごく初歩の知識しか身につかないため、この部分に期待する人は別の本を読んだほうがいい。

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投資本の雑な感想:まぐれ/ナシーム・ニコラス・タレブ

『ブラック・スワン』『反脆弱性』のタレブが記した初期の著作。テーマは「人はいかにランダム性に騙されるか」。タレブが目にしてきた、ランダム性に騙されている物事、それを煽る人やシステム、なぜそういったことが起こるのかを紹介しており、行動ファイナンス色が強い。また、ランダム性から恩恵を受ける人やそのポジショニングについても述べている。

こう書くと、「それって反脆弱性と同じなのでは?」と思われるかもしれないけど、確かにテーマとしては反脆弱性に包含されていると思う。

投資本の雑な感想:反脆弱性(上/下)

ただし、この本にはよりタレブの人生や人格が色濃く反映されていて、反脆弱性を読んだだけではいまひとつわからなかった彼の性格や、迷いながら辿った道のりが垣間見えて面白い。金融の事例も多めなので、投資本としても反脆弱性より読みやすいかもしれない。

  • なぜタレブは『反脆弱性』であぁまで学術界、銀行、クォンツ、マスコミ、医者などに対して攻撃的だったのか?
  • ネロとはいったい何者なのか?
  • タレブはトレーダーとしてどのようなトレードを行っていたのか?
  • ランダム性に騙される人間の脳が持つ欠陥とは?どう向き合えばよいのか?
  • タレブは自身の欠陥とどうつきあってきたのか?

ある意味訳者あとがきが一番おもしろいので、読み飛ばさないことをおすすめする。

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【お知らせ】ブログをこっそり(?)移転しました

本ブログは従来 http://burabura117.dip.jp/wp のURLで公開していましたが、現在は移転して https://www.burabura-investment.net で公開されています。

現在のところは旧URLから新URLへリダイレクトしているため、Feedly等からもそのままアクセス可能ですし、今見ている記事は既に新ブログだと思います。

しかし、旧環境は以下の記事でも示すとおりなにぶん非常に貧弱なため、そう遠くない日に旧URLでの公開は停止する予定です。その場合、旧URLで登録したFeedly購読等には更新が届かなくなります。

0円ではじめたブログ運営

既にFeedly等に登録済みの方は、よろしければお暇な時にでも記事末尾のFeedlyボタンから再登録いただければと思います。

よろしくお願いいたします。

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投資本の雑な感想:老後の資金がありません

50ぐらいの仲のいい部長さんから突然「これ面白かった」って渡された本。投資本・ハウツー本ではなく、50代の女性のお金と世間体にふりまわされる生活を描いた小説です。小説的なネタバレ部分には触れず、物語で発生する大きな支出と、なぜそれが発生したかに絞って紹介していきます。

あらすじ

主人公の篤子は夫と二人の子供持ちで、夫の定年を3年後に控えながら派遣で働いています。住宅ローンも繰り上げ返済を重ねて残り2年までにこぎつけ、教育費もようやく払い終わり、現金は手元に1,200万円。退職金も1,000万円程度は出る見込みで、余裕があるわけではありませんが、なんとか乗り切ってそこそこの老後生活が見えてきました。

そう安心しかけた矢先、娘の結婚式に300万円援助する話が持ち上がったのを皮切りに、次々と不測の支出に見舞われ、あっという間にお金がなくなっていきます。追い詰められた篤子は…というお話。

普通に倹約してお金を貯めてきた家庭が、どういう経緯であっという間にお金をなくしてしまうのか、その一端を垣間見ることができます。私は相当ケチだと思いますが、正直これは「自分でもお金出しちゃうかもしれないなぁ…」と思うところがいくつもありました。早期リタイア志望で、今後発生するであろう不測の支出を具体的にイメージしていきたい人なら、結構参考になると思います。 “投資本の雑な感想:老後の資金がありません” の続きを読む

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投資本の雑な感想:反脆弱性(上/下)/ナシーム・ニコラス・タレブ

「反脆弱性は投資本じゃないだろ!」という罵声が聞こえるようです。すみません、すみません・・・。この本は、100年に1度と言われた2008年の金融システム崩壊を予見したとも言える「ブラック・スワン」の後継的著作です。

私の拙い理解では、この本は「反脆弱性」という新たな概念を導入することで、想定外の事象(=ブラック・スワン)があふれるこの世界をよりよく理解し、対処できるようにするためのものです。

ざっと読んだ程度でいまいち消化しきれていない感があるので、理解を深める意味も込めて (1)書籍内容のメモ、(2)投資や生活への応用、の2つに分けて書いています。(1)はかなり抽象的な内容で、直接的には投資と関係ないです。 “投資本の雑な感想:反脆弱性(上/下)/ナシーム・ニコラス・タレブ” の続きを読む

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家計の状況(2018/7末) – 衣服美容が爆発!水道光熱もジワ上げの気配

今月は、親戚の葬儀があったことから交際費がやや上昇し、また葬儀に必要な衣服を買ったこともあり衣服・美容費が高騰しています。
※薄い線 :線形回帰のトレンドライン
※薄い点線:12ヶ月移動平均線

収支全体の状況

今月は配当収入が40万円近くと特に多かったため、収入は高水準になりました。支出もやや増えてはいますが、収入の高さでカバーできたことから収支の水準も高めです。トレンドラインも微妙に上向き傾向が見て取れ、良い調子ですね。 “家計の状況(2018/7末) – 衣服美容が爆発!水道光熱もジワ上げの気配” の続きを読む

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