インフレ到来の気配、現金比率を引き下げろ

ここのところ、あちこちで耳にするニュースや、私個人の仕事の状況から、ひそかにインフレの気配を感じています。そこで今回のエントリでは、インフレの気配を感じさせる社会状況を確認し、インフレに強い資産クラス、私のインフレに対する準備状況、インフレ対策の方針を検討していきたいと思います。

インフレをにおわせる社会状況

人手不足、サービス低下、賃金上昇

最近大きな話題となったニュースや出来事から、人手不足による賃金上昇やサービスレベルの低下に向かう世の中の流れを感じます。失業率や求人倍率、大卒就職率、賃金動向のデータもこれらを裏付けています。

低価格で高品質なサービス、それに伴う過酷な労働はいずれも過去20年以上にわたって存在し続けてきましたが、これまでは大きな社会的注目を浴びることもなく、なかば黙認されてきました。これは、長い間日本に染み付いた労働観であったり、結果として低い価格で高い品質・サービスレベルを享受することができた、という点に要因があったように思います。

しかしながらこれらの問題は、最近起こったいくつかの事件をきっかけとして社会的に大きな注目を浴びるようになり、結果として是正もやむなしとの世論が形成されるに至りました。

足元の消費者物価指数は伸び悩み

他方で、日銀が待望する消費者物価の上昇はなかなか観測されず、達成時期の後ろ倒しが発表されています。

日銀、物価2%達成「19年度頃」に先送り 金融政策は現状維持

人手不足がダイレクトに賃金上昇に結びつかないのは、日銀自身も述べているような企業の省力化努力に加え、外国人労働者の増加も要因としてあげられます。しかし、これらによる人手不足の解消には限界があります。AIもロボットも期待よりはるかに限られたことしかできませんし、外国人労働者の大規模な受け入れには社会の合意が必要になり、自ずと限界につきあたります。

直近ではないが、そう遠くない未来

これらを受けた私の解釈は、「現状はなんとかなっているが、そう遠くない未来に限界につきあたった企業が、世論の合意を背景に、次々とサービスレベルの改訂や値上げをはじめるだろう」ということです。

インフレに強いとされる資産クラス

それでは、インフレが起きた場合に価値の下落が起こりづらいのは、どういった資産なんでしょうか。一般にインフレに強い資産とされているのは、株式、不動産、金、コモディティ、外貨建て資産、金利連動型の債券や預金など・・・要するに現金以外の資産全般ですね。借金も事実上減額になるので、有利になります。

とはいえ、これらの資産のうち、どれがより有効なのかについては、調べてもイマイチよくわかりませんでした。満期の短い定期預金が一番という人もいれば、株式が一番強いという人もおり、どれもデータをもとにした根拠ある主張ではなかったので、これらの資産に明確に優先順位をつけること自体を放棄することにしました。

インフレに対する私の備え

次に、現在どの程度インフレに対する備えができているのか、私の状況を例にして確認していきます。

過大な生活防衛資金、高めの預貯金率

現在の預貯金率を、いくつかのグラフを使って確認していきます。

資産配分:生活防衛資金除く

これは、生活防衛資金(2,000万円)を除いたものです。それでも預貯金率は40%近くになっています。

資産配分:全資産

生活防衛資金を算入すると、50%を余裕で超えます。

現状の生活防衛資金はさすがに過大に感じてきたので、1〜2年以内には1,000万円程度に減らす予定です。そうなると、この預貯金率はちょっと高めに感じます。

上昇を続ける預貯金率

現段階でも一応、月額20万円の積立投信やスポット投資で預貯金を減らしてはいます。これらによって、今後預貯金率は下がっていくのでしょうか。各資産クラスの配分比率を時系列でグラフ化してみました。

預貯金率はむしろ上昇に転じています。過去に預貯金が低下した場面は、スポット投資を行った場面と、大幅にリスク資産が上昇した場面のみです。この程度の積立投信だけでは、預貯金率は上昇を続けるということがわかります。

負債はほぼゼロ

基本的にこれまでは借金を避けて暮らしており、住居も持ち家ではないため、現在の負債はクレジットカードショッピング枠の残分と、奥さんの奨学金のみです。総資産に対する比率は、およそ0.8%。インフレの恩恵はほとんどありません。

私ぐらいの年だと、普通の人(?)は住宅ローンを組んで持ち家を購入し、数千万円の借金があるはずなので、インフレ大歓迎状態だと思います。それに比べると私のインフレへの耐性はかなり脆弱ですね。

結論:十分ではない

私の場合、共働きで労働収入がそこそこある上に、子供もおらず、この先しばらくは大きな支出も見込まれないので、預貯金の比率はかなり低めに設定できます。それを考えると、現状の預貯金率である40〜55%はやや高すぎるし、このまま放置するとさらに上昇していく、という状況はちょっと問題があります。

インフレへの対処方針

以上の結果を受け、インフレ耐性を高めるための対処方針を検討します。

資産配分は変えない

先程も述べましたが、どの資産がインフレにどの程度強いのか、については確たる資料も見当たりませんでした。そのため、基本的には現状目指している資産配分を大きく変えずに、全体的にリスク資産の額を増やすことで現金比率を引き下げる方向で対処します。

一括投資ではなく時間分散投資

現状はリスク資産額がかなり高い水準にあることを考えると、一括投資するのは勇気がいります(私の性格にも合ってません)。また、インフレは直近に発生するわけではなさそうなので、焦って一括投資する必要もありません。よって、投信の積立額を増やすことで、中期的に預貯金率を引き下げていく方針とします。

バランスファンドへの新規積立

まずは、全資産がほぼ預貯金である奥さんの資産であらたに積立投信をはじめます。奥さんはリスク許容度がかなり低いため、アクティブファンドや株式一本のファンドはあまり向いていないと判断し、価格変動が少ないバランスファンドからeMAXIS slim バランス(8資産均等型)を選びました。これをNISA枠を使って積み立てていきます。まずは低価格からはじめ、リスク資産の保有に慣れてきたら増額していきます。

国内高配当株式の取得

国内の高配当銘柄で、利回りが4%に近く、そろそろ買っても良いと感じる銘柄に目をつけています。株価は高値圏ですが、配当も増えているので配当率は結構高いんですよね。これ以上REITは増やしたくないので、そろそろ配当銘柄を充実させていきたいところです。

私の場合は、スタート時点の資産配分(ほぼJ-REIT+だだ余りの預貯金)から、目標とする資産配分(リスク資産比率60%程度、うち海外資産比率60%程度)へ徐々に移行させる方針を取っているため、アクションもややわかりづらくなっています。既に理想の資産配分を達成している人なら、単に同率ずつ資産を買い増すor積立額を増額して現金比率を引き下げればいいので、もっと簡単だと思います。

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