投資遍歴5:利回りを基準にしたREIT投資へ

過去投資の振り返りも5回目に入りました。そろそろ終わりが近づいている気配がします。前回は2005年からはじまり、リーマンショックが起きた2008年前後(一部投信は2013年)までの話でした。BRICs投信、債券ファンド、先進国株アクティブファンド、J-REITと色々な商品を試したものの、結果としては、REITと債券ファンドを除いてプラスマイナスゼロか赤字になり、トータルとしても赤字になってしまいました。今回は、リーマンショック後の2008年から2014年頃まで、主にREITのみに投資していた時期の話です。

J-REITに絞った理由

この期間での投資対象をJ-REITのみに絞ったのは、もちろん2005〜10年の期間に大きな利益(といっても大きいのは率で、額は大したことないですが)を生んだのが、結果的にはJ-REITのみだったことが大きな理由なのは間違いありません。ですが、それと同じくらい大きいのは、売買判断の拠り所としていた次のようなJ-REITの性質が、わりと想定どおりに機能していたことです。

J-REITの性質

あくまで私がそれまでに経験した他の資産に比べて、という話ですが、J-REITは他の投資対象に比べて特徴的な、次のような性質があるように見えました。

  • ビジネスモデルが比較的単純で理解しやすい
  • 株価や分配金に影響を与える環境的な要因(人口動態、空室率、不動産価格、賃料、長期金利など)の種類が少なく、身近で把握しやすい
  • J-REITの性質上、基本的に収益の90%以上が分配金となることから、分配金が安定している
  • 分配金が安定しているため、利回りを銘柄の割安・割高の指標として使いやすい
  • 信託報酬のような明示的な運営手数料がなく、長期で保持してもストレスになりにくい(実質的にはもちろん、内部的に相当額が差し引かれていますが)
  • 株価が低下して赤字になっても、納得の行く利回りが出る価格で購入していれば、分配金が入ってくるので気楽に保持を続けられる
  • 株価が低下しても分配金は下がりづらいので、結果として利回りがダイレクトに上昇し、遠からず買いが入って値を戻す期待が持てる

加えていえば、私は当面持ち家を買う予定もなかったので、仮に不動産価格が大幅に上昇していった場合、レバレッジをかけまくって自宅を購入している周りの人たちに取り残されてしまいそうなのがなんとなく悔しいという気持ちもありました。

J-REITを保持していれば、不動産価格が上昇した際にある程度恩恵を受けることができるし、仮に不動産価格が下がった場合でも、将来的に自宅を購入する際に比較的低価格で購入できるので、ある意味ヘッジになるという目論見もありました。

各REIT銘柄の売買状況

2008〜10年:リーマンショック様子見期

この期間はまともな資料があまり残っていないんですが、日本ビルファンドを3株ほど仕入れていたようです。前回、売り抜け後の暴落時にもう一度買っておけば良かった、と書いていましたが、少額ですが買っていたようですね 😳  さすがにリーマンショックの余波が大きく、資産規模の小さな銘柄は買う勇気がなかったようです。

日本ビルファンド投資法人

結果:黒字(大)
日本ビルファンド

日本ビルファンドは2013年1〜3月に順次売却しています。露骨に上がった時ですね。REITはどれもそこそこいいタイミングで売却できているのは、やはり利回りから高値安値の判断をつけやすいからだと思います。

2011〜13年:東日本大震災対応期

東日本大震災が起き、東京が、というか日本がどうなるかもわからなかった時期です。東京から大阪に移転する企業の話も耳にするようになり、東京に住み続けられるかどうかを放射線マップを元に真剣に議論していた時期でした。暴落の気配があったので何か仕入れようと思ったものの、今まで購入対象としてきた日本ビルファンドが投資対象とするような首都圏のオフィスビル需要は相当先行きが不透明でした。また、東京から関西への企業・住民の移転が本格化する事態も可能性としてはありえました。そこで、相場がやや下がった時期に、関西圏にそこそこ物件を持ったREITとして、住宅系の日本賃貸住宅投資法人(以下日賃貸)とオフィスビル系のMIDリート投資法人(以下MIDリート)を購入しています。

日本賃貸住宅投資法人

結果:黒字(大)
2011年8月と10月に購入。少し値下がったところで買っています。

日本賃貸住宅投資法人

その後は2013年1〜3月にかけて順次売却していますが、そこそこ値上がったタイミングで売却できており、まぁまぁの利益が出ています。

13年11月頃に再び買い入れ、14年11月頃に売却していますが、そちらでもそこそこの利益が出ています。こうしてみると中期売買としてはほぼ理想的ですね。

MIDリート投資法人(現MCUBS MidCity投資法人)

結果:黒字(大)
こちらも2011年8月と10月の少し値下がったタイミングで購入。

midcityリート投資法人

MIDリート投資法人は、利回りはそこそこ高かったんですが、基本的には値動きの穏やかな銘柄でした。最終的には14年11月にすべて売却していますが、これを見るともう少し待ってもよかったですね。穏やかすぎてその後の大きな値動きは予想できませんでした。とはいえ、50%ぐらいの利益は出ています。

2013〜14年:利回りの良い銘柄へのシフト期

2013年初頭のに日本ビルファンド・日賃貸を順次売却したタイミングで、銘柄を入れ替えるような形で、利回りが高めの銘柄をいくつか買い入れています。REITの中期投資に慣れてきたので、少し欲を出して色々試してみた感じですね。購入直後にいきなり大きな値動きがあったので、怖くなって一度売却していますが、値動きが落ち着いたところで少しずつ買い直し、2014年末の大きな上昇相場で売却という流れでした。

ケネディクス・不動産投資法人(現ケネディクス・オフィス投資法人)

結果:黒字(大)
13年の1月に購入していますが、4月にすぐ売っています。

ケネディクス・オフィス

いきなりの大きな値上がりだったので、これはすぐ暴落しそうだと思って売っています。期間は短いですが、下手するとこれでも50%近くの利益が出ています。

スターツプロシード投資法人

結果:黒字
13年の1月と2月に購入。利回りだけを見てとりあえずお試しで購入した銘柄たちのうちの1つです。

スターツプロシード

こちらも、4月の値上がり時にいったん売却しています。購入直前はすごい値動きをしてますが、こちらは15%の小幅な黒字だったと思います。その後13年11月に再び購入していますが、以降は売却せず、現在まで保有中です。14年11月にこの銘柄だけ売らずにとっておいたのは、貸株金利と利回りが良かったからだった気がしますが、売っておいたほうがよかったかもしれません。

積水ハウス・SI投資法人

結果:黒字(大)
こちらも13年1月にお試し購入し、4月に売却した銘柄です。

積水ハウス・SI

こちらも黒字幅は大したことないですね。4月の売却後、13年6月の値下がりで再度購入し、最終的には14年11月の値上がり時に売り抜けています。50%程度の利益でしょうか。こうして見ると、値動きの激しい銘柄でも、利回りだけである程度購入・売却タイミングは判断できている気がします。

アドバンス・レジデンス投資法人

結果:黒字
13年2月に購入、4月に売却したお試し組。

アドバンス・レジデンス

2月の暴騰前に仕入れて、若干の黒字で売却。2月の値動きが異常ですね。

森トラスト総合リート投資法人

結果:黒字(大)
小規模っぽい株ばっかりだと不安だし、有名で手堅そうなのも入れておこう、と保険みたいな気分でなんとなく買い入れた銘柄。

森トラスト総合リート

例によって13年2月購入→4月売却したあと、5月にあらためて購入し、14年11月の暴騰時に売却。こちらも50%程度の利益。

トータル評価

この期間は、全体的にはかなりうまくいきました。相場全体が上り調子だったこともありますが、J-REITはこの期間でもそれなりに大きな上下動をしており、その上下動タイミングにあわせてそこそこうまく売買できています。保有期間が3年以上になった銘柄もありますが、保有期間中でも定期的に利回りだけチェックすれば良かったので、ストレスも少なくすみました。

ちなみに利回りのチェック方法ですが、以前はYahooファイナンスからJ-REIT銘柄情報を自動取得し、分配金予想額から各銘柄の想定利回りを表示する簡単なブラウザプラグインを作ってチェックしていました。今ならJAPAN-REIT.COMに銘柄を登録して、マイページを開けば一覧でチェックできるのでおすすめです。2011年頃に銘柄を選んでいた時もお世話になっていたんですが、久しぶりに見たら随分機能強化されていて、さらにYahoo JapanのJ-REITページとも一体化していてびっくりしました。

市場全体の上下動にあわせたJ-REITの投資は、少額からはじめてここまでおよそ3回(リーマンショック前~リーマンショック直前、リーマンショック後~東日本大震災前、東日本大震災直後~2014年後半)になり、徐々に投資額を増やしています。この後、4回めの仕込みとして多額のJ-REIT銘柄を購入することになりますが、その後少し投資方針を変更することになります。このあたりの話は次回になります。過去の振り返りは次で終わりかな・・?

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