3大家計管理サービスMoneyForward、Moneytree、Zaimを無料で使った場合の機能比較

個人向けの家計簿管理・資産管理サービスでは3強と言って差し支えない、MoneyForward、Moneytree、Zaim。どれを使って良いか悩む人も多いと思います。そこで、無料で利用することを前提として、各サービスにどういった機能があるかを以下の5つの観点で比較し、まとめてみました。

  1. 収支管理(家計簿)
  2. 資産管理
  3. 分析・診断
  4. 通知・外部連携
  5. 複数人での共用

機能比較表

MFMoneytreeZaim
1. 収支管理
収支内訳表示
(カテゴリ・口座)

過去1年間のみ
収支推移表示
過去1年間のみ

無期限

無期限
カテゴリ自動設定
独自カテゴリ設定×
予算・実績管理×
明細自動取込
振替設定機能
複数口座の関連付け可
2. 資産管理
残高自動取込
10口座まで

登録数無制限
資産内訳表示
(種別・口座)

円グラフ表示

無期限
×
資産推移表示
過去1年間のみ

無期限
×
3. 分析・診断×
家計診断×
ライフプラン診断××
その他分析××
4. 通知・外部連携
通知・アラート
細かく設定可
IFTT/Flow等対応××
API公開××
5. 複数人での共用
アカウント共用
複数手元現金管理

各サービスの概要

MoneyForward

基本的に万能です。MoneyForwardの思想は、金融機関連携で取り込んだ情報から可能な限り自動で収支・資産記録を作るというもので、家計簿に手間をかけたくない人・クレジットカードや電子明細を多用する人に非常に向いています。手動での入力は補助的な位置づけですが、レシートからの取り込み機能を含め十分に使いやすく仕上がっています。

ただし、無料会員に対して課される登録口座数制限(最大10)と履歴保存期間(過去1年間まで)の縛りが非常に厳しく、分析系機能も無料会員ではほぼ利用できません。

Moneytree

Moneytreeは明細管理、残高管理に特化しており、分析機能や外部連携機能は一切なく、可視化の機能も弱めです。思想としてはMoneyForwardに近く、金融機関連携で取り込んだ情報から可能な限り自動で収支・資産管理を作ろうとします。このため、家計簿に手間をかけたくない人・クレジットカードや電子マネーを多用する人に向いています。カスタマイズ性は非常に低いため、いろいろ手を入れて思ったとおりの家計簿を作りたい人には向いていません。

突出した機能はありませんが、そつなく高レベルでまとまっており、無料による制限もほとんどないため、無料で使い込むならMoneytreeがおすすめです。

Zaim

Zaimは、資産管理サービスの色が強いMoneyForwardやMoneytreeと異なり、純粋な家計簿サービスです。金融機関連携が弱めですが、カスタマイズ性に優れており、手間をかければ思ったとおりの家計簿を作ることができます。家計簿に手間をかけたくない人にはあまり向いていませんが、多少手間をかけてでも思ったとおりの家計簿を作りたい人に向いています

収支管理

〇圧倒的機能のMoneyforward

Moneyforwardは、通常の収支管理に必要な機能はすべて備えています。特に、明細の自動振り分け、複数口座・明細を関連付けて設定できる振替機能は明細を記録・整理する際に非常に便利です。さらに、棒グラフを並べた収支の推移表示や、円グラフによる支出内訳の表示など、収支を可視化して把握しやすくする工夫が随所に見られます。

残念なのは、こうした明細情報は過去1年間分しか保存することができず、1年経つと順次消えていってしまうこと。年単位で過去を振り返って改善度合いや悪化度合いを見たいような場合は、Moneyforward(無料版)では対応できません。

〇全てにそつなく無期限保存可能なMoneytree

Moneytreeは、MoneyForwardほど機能が豊富ではなく、明細の記録や整理はMoneyForwardよりやや手間がかかりますし、収支状況を見やすくする工夫も少ないため、慣れるまではとっつきづらいかもしれません。しかし、管理に必要な機能はおおむね備わっており、問題になることはありませんでした。

Moneytreeの一番の利点は、なんといっても明細を無期限に保存できることです。数年単位での収支の状況を把握し、傾向をつかむことができます。

〇カスタマイズ性は高いが手間がかかるZaim

MoneyFowardやMoneytreeが「大部分の明細はネットから自動で取り込み、残りを手動で入力・修正する」という思想なのに対し、Zaimは「基本的には手動で入力し、ネットからの情報を補助的に使う」という思想のようです。このため、手動入力のカスタマイズ性は非常に高いのですが、明細カテゴリの自動分類や振替の自動化といった機能が弱く、MoneyForwardやMoneytreeに比べて明細入力・整理の手間が大きいです。

資産管理

〇圧倒的機能のMoneyforward

MoneyForwardの機能は、収支管理と同じく圧倒的なものがあります。豊富な対応金融機関、グラフによる内訳表示と推移の表示、過去時点での資産構成も確認できます。

しかしながら、無料会員では最大10までしか金融機関を登録できないという致命的な欠点があります。また、過去1年間分しか資産残高情報が保存されないため、長期的な資産推移を確認できません。これは、長期的な資産形成を目的とする場合、致命的な欠点となります。

◎全てにそつなく、無期限に保存できるMoneytree

Moneytreeは資産管理面でもそつなく必要な機能をすべて備えています。また、収支管理と違って自ら明細を入力する必要もないため、特筆すべき欠点もありません。

そして何より、Moneytreeでは資産残高を無期限で保管できるため、資産の増減を超長期で振り返ることができ、長期的な傾向を把握するために役立てることができます。

△金融機関や口座種別の対応不足が気になるZaim

Zaimの場合、私の使っているいくつかの金融機関を登録しただけでもいくつか問題点が見つかっており、あまり信頼度は高くないと言えます。

具体的には、新生銀行、SBI住信ネット銀行、SBI証券、オリコカード、ビューカードの5つの金融機関・口座を登録したところ、新生銀行の円定期預金口座と、SBI証券の米ドルMMFが取得されず、残高が本来の額に比べて大きく減っていました。

分析・診断

△最低限の確認はできるがメイン機能はすべて有料Moneyforward

MoneyForwardで使える分析機能は、1.マンスリーレポートによる先月との収支・残高比較、2.家計診断による理想の家計との比較、3.未来シミュレータ「よそQ」による簡易的なライフプラン診断の3つです。

ただし、これら3つとも無料会員では一部の情報しか表示されず、すべての情報を見るためにはプレミアム会員になる必要があります。家計診断は無料版でもある程度参考になりますが、マンスリーレポートとよそQは無料版だとほぼ役に立たないでしょう。

×分析・診断機能は一切なし!潔いMoneytree

何もありません。これはこれで潔いですね。

〇分析・診断機能は豊富だが一部広告臭があるZaim

Zaimの場合、「分析」と銘打たれた機能ではあくまで収支の推移や内訳が表示されるのみで、分析らしい機能は「お金の便利帳」にあります。

ここでは、家計の収支バランス診断のほか、保険やローンの診断や、医療費控除・確定申告の要否や利用可能な給付金のリストアップなど、登録した収支・資産情報をもとに様々な診断・アドバイスをしてくれます。ローン・収支バランス・給付金の診断は有用かと思いますが、確定申告・医療費控除についてはプレミアム機能やZaim関連サービスへの誘導ですし、保険については提携業者の広告企画的な気配がします。

通知・外部連携

△通知が弱くAPI利用も関係者のみMoneyForward

MoneyForwardは通知についてはあまり強くなく、大口の入出金とカード引き落とし金額の通知のみです。Moneytreeと比べると貧弱ですね。

また、外部サービスやプログラムと連携させようとしても、現時点でAPIはパートナーに対してしか開放されておらず、個人が他のアプリやサービスと連携させることはできません(https://github.com/moneyforward/api-doc)。IFTTT、MS Flow、myThings等の連携サービスにも対応していません。

△通知は豊富、API等は一切なし!Moneytree

Moneytreeは通知の種類が豊富で、MoneyForwardがサポートする通知内容に加え、入力したレシートが既存の明細と一致した場合、残高が低下した場合、ポイントの失効が近い場合、給与振り込みがあった場合に通知してくれます。

なお、API等は一切ありません。また、IFTTT、MS Flow、myThings等の連携サービスにも対応していません。

〇誰でも使える公開APIにmyThings対応と連携が豊富なZaim

通知については、MoneyForwardとほぼ同内容で、大口入出金とカード引き落とし額のみ。

APIについては、誰でも利用可能な公開API(https://dev.zaim.net/)が用意されており、誰でもZaimを拡張することができます。また、Yahoo JAPANが提供する連携サービスmyThingsに対応しているため、Zaimの入出金があったらEvernoteやToDoサービスに記録したりできます。本体の信頼性がもう少し高ければ、一番面白いサービスだと個人的には思います。

複数人での共用

〇複数の財布を使った管理も直感的、アカウント共用で快適に利用できるMoneyForward

MoneyForwardでは手元の現金を管理するための口座を好きな数だけ作ることができ、財布→財布や銀行口座→財布の資金移動も、振替機能でスマートに管理できます。各明細項目が誰のものかを直接的に記録することはできませんが、入出金に使う口座は個人に紐づいているため、特に不便に感じることもありません。

また、同一アカウントを複数人で使う場合でも、特に問題はなく快適に利用できています。

△現金管理はやや特殊、アカウント共用は問題ないMoneytree

ATMから出金した現金の管理方法が独特なため、手元(各人の財布)のお金をあまりうまく扱うことができないMoneytree。財布の管理はあきらめ、ATM出金したお金の用途だけを記録するように割り切れば、おおむね問題なく運用できます。

同一アカウントを家族間で共用しても、問題なく利用できます。また、公式運営アカウントの発言から、同一アカウントの共同利用に問題がないことが明言されています。

〇複数の財布利用、アカウント共用ともに問題ないZaim

複数の財布を設定でき、口座間・財布間の金額移動も振替機能で問題なく実行できます。おおよそMoneyForwardと同じですね。

また、Zaimも家族によるアカウントの共同利用が公式に認められています

おすすめの利用方法

  • 家計簿に手間をかけたくない人は、MoneyForwardかMoneytreeのどちらかを使いましょう。
    • 利用中の金融機関が10カ所以下の場合は、MoneyForwardを利用。さらに過去の記録を長期間保存したければMoneytreeを併用しましょう。
    • 利用中の金融機関の登録数が10カ所を超える人、もしくは過去の記録を長期間保存したい人はMoneytreeがおすすめ。
  • 手間をかけてでも思い通りの家計簿を作りたい人にはZaimがおすすめ。
  • 外部ツール・サービスと連携させて生活を便利にしたい人は、必要に応じて他のサービスと併用しつつZaimを利用しましょう。
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