なぜ私は食費を月5,000円以下に抑えられているのか

 以前は2万円くらい使っていましたが、現在はだいたい1500~4000円くらいになっています。どうやって実現しているのか不思議がられることが多いので、一度まとめてみようと思います。

青いバーが私の食費です。ここ1年は4,000円くらいですかね。

食費低下につながる4つの主な要因

食費の低下につながる要因は主に次の4つで、ここから派生する複数の要素が連鎖的に絡みあって食費の低減につながっています。

  1. 家族それぞれが調理・食事
  2. フル在宅勤務の実現
  3. 生活スタイルに合わせた個食レシピ習得
  4. 投資による申告税額の増加
それぞれどんな風に食費の低下につながっているか、1つずつ話していきます。

「家族それぞれが調理・食事」する効果

我が家では、各自が食事を準備して好きな時間に食べています。食材や作った食事はある程度シェアしますが、基本的には自分のものは自分で作る前提で暮らしています。これはかなり特殊な生活習慣とは思いますが、食事回数や食事量の適正化を通じて食費の低下につながります。関連するルートを赤線でハイライトしてみました。



家族と常に一緒に食事をとっていると、どうしても個々人の事情と関係なく、決まった時間に決まった回数、お腹が空いていなくても頑張って残さず食べきる形になります。年齢や生活習慣によって適正な摂取カロリーは変わりますから、普段どおり食事をしているつもりでも歳を取るにつれて必要なカロリーは減りますし、在宅ワークで運動不足になると消費カロリーも低下し、知らない間に食事が過剰になりがちです。これは、食費だけでなく健康にまで悪影響をおよぼします。

食事間隔と空腹センサーで食事量をコントロールする

各自が食事を準備する形なら、食事量や食事間隔を自由に調整して適正な摂取量を維持しやすくなります。毎食適正な量で食事を取るのは結構難しいですから、食事間隔で調整する方が楽です。少なくとも私の場合はそうですね。人間の体は過剰なエネルギー摂取を止めない一方で、エネルギーの不足に対しては空腹という高感度のセンサーで知らせてくれます。エネルギー摂取の波は脂肪が吸収してくれますから、規則正しい食事に過剰にこだわる必要はありません。

運動してカロリー消費する?

健康面だけを考えれば、運動してカロリーを減らせば解決します。そもそも運動不足であれば体の機能を保つためにもむしろ運動は必要です。しかし、食費低下の側面から見ると、食べ過ぎた分を運動して減らすのは単なる時間と金の無駄遣いです。そんなことをするなら、食事間隔を開け、食事量を減らせば食費を減らすことができるだけでなく、自由な時間も大幅に増えます。余分な食事のための買い物・調理・食事・片付け、加えて余分なカロリーを消費するための運動、これらの時間すべてが不要になるわけですからね。
好きなものを我慢する必要もありません。もし取りすぎても、次の食事まで間隔を空ければいいだけです。

自由にレシピを工夫して食材費を下げられる

また、自分で調理をするため、生活スタイルに合わせた個食レシピを検討・習得していくことができ、安い食材をバルク買いして使い回すことで食材費を下げられるようにもなります。これも、食費の低下に貢献します。左から右へと伸びている線が示すルートですね。

「フル在宅勤務の実現」の効果

コロナでフル在宅勤務になったことも大きいです。私はここ1年で3日程度しか出勤していません。同じく、波及ルートを赤線にしてみました。


ずっと自宅にいて歩き回る時間が減ったことから、消費カロリーが減って必要食事量が減っています。在宅なら日中でも食事タイミングを完全にコントロールできるため、減った消費カロリーに応じて摂取量を減らすことができ、食事量の減少を通じて食費の低下につながりました。運動不足はリングフィットアドベンチャーで補っています。

さらに、食事のために外食・社食を使う必要がなくなり、自炊率がほぼ100%になりました。自炊のコストは外食の20%以下なので、単価の低下を通じてダイレクトに食費の低下につながっています。

また、通勤ルートに縛られず店を選べるようになり、さらに比較的自由に買い物に行けるようになった結果、安い食材を売っている店を開拓して巡回できるようになりました。これにより、食材支出の低下を通じて食費の低下につながっています。

「生活スタイルにあわせた個食レシピ習得」の効果

個別に食事を作っていると、使い切れる範囲の食材を少数ずつ買うことになり、食材の単価が高くなりがちです。そうすると、食事のレパートリーも貧弱になります。これに対して、共通の食材を使い回せるレシピのセットを揃え、食材を安い店でまとめ買いできるようにすることで、食材の単価を下げることができます。口で言うのは容易いですが、これは言うほど簡単ではありません。まとめ買いした食材を無駄にしないためには、高い自炊率を保つことも重要です。

食事回数を減らすための腹持ちの良いレシピを工夫したり、栄養状況をモニタして不足した栄養を補ったり、忙しい時のために手間がゼロに近いレシピを用意したり…と好きにカスタマイズが出来るため、食事回数や食事量をコントロールしやすくなる、という副次的効果もあります。

自炊をしても食費は下がらない、といった意見も多くみかけますが、安くない食材をふんだんに使っていては当然そうなります。きちんとニーズ(栄養面、価格面)に合ったレシピを開発して、それに従って食材を仕入れる運用まで確立しないと、大きな節約効果は得られません。食べたい料理の食材・惣菜・冷凍食品を、最寄りのスーパーでさして値段も気にせず買っていては、大した節約にはならないでしょう。食材と仕入れ先を選別すれば、コストは5分の1以下になることも珍しくありません。それはすなわち、食費が5分の1になることを意味します。

「投資による申告税額増加」の効果

最後に、少し変わった観点です。私はそれなりの額を証券に投資しているのですが、売却益や配当で毎年それなりに利益が発生します。この利益に対しては税金が発生するのですが、通常(特定口座・源泉徴収あり)なら自動的に税金が納められ、確定申告等は必要ありません。
しかし、これを(わざわざ)確定申告して税務署・自治体に課税所得として認識させれば、ふるさと納税の上限枠を増やすことができます


ふるさと納税を贅沢品の追加ショッピングにしない

これにより、ふるさと納税で仕入れられる食材を増やすことができます。枠はすべて還元率の高い生活必需品に充てますが、そうすると自然と食材が多くなります。私がよく使うのは、玄米、じゃがいも、果物、肉、魚等ですね。単なる贅沢品のショッピングにならないよう、配送タイミングを計算しながら少しずつ生活に必要な品が届くように申し込みます。

贅沢品は「ふるさと納税だから」という理由で無分別に頼むのではなく、普段の生活費から必要な範囲で支出します。ふるさと納税は支出の無法地帯ではありません。

高額になるクレカ決済を利用してポイントを溜める

さらに、ふるさと納税の申込みをクレカで行うことで、ポイントを入手して食材費の支払いに充てることができます。ふるさと納税の決済金額は、還元率の関係上食材相当費の3倍以上になるため、馬鹿にならない効果です。楽天ふるさと納税で買いまわりすれば結構な分量になります。

こうして、投資の利益が食材支出の低下を通じ、食費の低下にまでつながっています。

誰もができる方法ではない

要因として特殊なものが多く、しかもそれらが相互に作用しあって大きな節約効果を生んでいるため、これは誰にでも出来ることではないと思います。ですが、コロナで在宅が増えた昨今、自炊率の向上、レシピの開発、食材費の削減を通した食費の低下は取り組みやすい部分と思います。なかなか奥が深く、実利も兼ねているため面白いですよ。

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